自動運転の「レベル4」に相当する完全自動駐車「バレーパーキングシステム」とは?

2018年11月13日から15日までお台場のデックス東京ビーチ駐車場において、日本自動車研究所(JARI)による自動バレーパーキング機能実証実験が公開されました。

初日の13日はプレス向けの公開日で、経済産業省や国土交通省の担当者をはじめ、日本パーキングビジネス協会やJARIの担当者、自動車メーカー、サプライヤーの広報担当者なども出席。2020年度からの一部実用化、2021年度以降の本格的な導入に向けて技術的にどこまで進んでいるのか、国産標準化の戦略なども紹介されました。

なお、JARIによる実証実験には、「自動バレーパーキングシステムデモ」として日本自動車研究所、アイシン精機、デンソーテンのほか、トヨタ自動車、三菱電機も協力しています。

「自動バレーパーキングシステムデモ」は、クルマ、管制センター、駐車場の協調制御で構成されていて、2021年までにペーパーの発行を目指す国際標準化(ISO 22374)を視野に入れ、各国と協議を推進中だそうです。

「JARI」による自動バレーパーキングシステムは、駐車場に入ってきた車両が駐車場の地図情報を受ける、加速度センサーなどの車両センサーに加えて、駐車場内に配置された座標(マーク)で自車位置を把握して10cm単位で自車位置を補正しながら、「レベル4」に相当する自動運転で自動的に駐車するというもの。

日産リーフなどが実用化しているリモートパーキングとの違いは、自動車バレーパーキングシステムなので、オーナーは施設や駐車場の出入り口などでクルマを降りて、後はクルマが自動的に駐車枠まで進み、駐車が完了するというシステム。

メルセデス・ベンツやBMW、テスラなどがスマホ・アプリなどを使うリモートパーキングも実用化していますが、これは、駐車枠付近まではドライバーが自走し、狭い駐車枠に入れたり、出たりする機能になっています。バレーパーキングシステムは、勝手に駐車枠まで自走し、さらに戻ってきてくれるというシステム。オーナーはスマホ・アプリを使って無線で操作(駐車と出庫)すればいいわけです。

技術的に難しいのは、GPSの電波が届かない地下駐車場や屋内駐車場なども想定している点で、カメラやソナーなどのセンサーに加えて、先述した位置を補正するマークなどを含む地図情報も必要になるわけです。

実験では、安全と運用面の理由からドライバーが運転席に座っていましたが、デモでは手放しでのバレーパーキングシステムの実証実験が繰り返し披露されていました。柱などで切り返しが必要な場合でも自動的に切り返しするだけでなく、先行車が何らかの理由で止まって場合にも自動ブレーキが作動するなど、技術開発もかなり進んでいるようです。

精度の高い自動バレーパーキングが実用化されれば、苦手意識を持つ方が駐車から解放されるほか、乗降や荷物の出し入れが便利になり、さらに、駐車場の効率化(人が乗り降りする必要がないため、隣のクルマと詰めて駐車できる)も図れるといった利点もあります。

(文/写真 塚田勝弘)

『自動運転』の最新記事

自動運転テクノロジーの鍵を握るエヌビディアCEOが日本で貴重な基調講演を予告